「家具家電一式で10万円」と書かれた新生活応援セットの広告を見て、それで揃うものだと思い込んでいる人は多いと思います。でも実際に引越し初日の部屋に立ってみると、カーテンがない、照明のリモコンがない、鍋が1つもない、といった抜けが次々と出てきます。

ここでは入学前に揃えるべきものと、生活を始めてから買い足していけばいいものを分けて整理します。初日から絶対に必要なものに予算を寄せて、後から買えるものは後回しにするのがコツです。

この記事でわかること

  • 引越し当日から必要な家電・家具と、その予算目安
  • 1週間生活してから買えばいいもの
  • ニトリ・IKEA・無印・Amazon・メルカリの使い分け
  • レンタルやサブスクで軽くする選択肢

引越し当日に揃っていないと困るもの

夕方に鍵をもらって部屋に入る。その日の夜を乗り切るために必要なものから逆算すると、優先度が自然に決まります。寝る場所・光・カーテン・スマホの充電、この4つが最優先です。

カーテン(5,000〜10,000円)

意外と忘れられがちですが、カーテンがないと初日の夜から部屋の中が外から丸見えになります。引越し当日に間に合わないと、翌朝まで電気をつけられない。採寸してから買うのが基本で、窓のサイズは物件の内見時に測っておきます。

ニトリの既製カーテンなら幅100×丈178cmで2枚組5,000円前後から。遮光性能は1〜3級で分かれており、朝の光で起きたくない人は1級を選びます。

照明(5,000円前後)

物件によっては照明器具が備え付けのこともありますが、「照明なし」の物件では自分で買う必要があります。内見時に確認するか、不動産会社に聞いておく。

6畳〜8畳のワンルームならLEDシーリングライトで十分で、アイリスオーヤマやパナソニックの製品が5,000〜8,000円。リモコン付きを選ぶとベッドから消灯できて便利です。

ベッドまたは布団(2〜3万円/布団なら1万円前後)

床で寝るのは腰を痛めます。初日からどちらかは必要。

ベッドはニトリのシングルフレーム+マットレスで2万円台、IKEAなら3万円前後。対して布団一式(掛け・敷き・枕・カバー)は楽天やAmazonで1万円前後のセットがあり、部屋が狭い場合は布団の方が扱いやすい。

6畳1Kでベッドを置くと、机とベッドで部屋の大半が埋まります。広さに不安があるなら、最初は布団で始めて1年後にベッドを検討するのも一つのやり方です。

スマホ充電器・延長コード(2,000円)

コンセントの位置と家具の位置が合わないことがほぼ確実に起きます。3口の延長コード1本と、ベッド周辺用の2mケーブルは初日に必要。コンビニでも買えますが、事前にAmazonで揃えておくと安く済みます。

1週間以内に揃えたい家電

初日を乗り切ったら、次は食事と衛生まわりです。外食だけで1週間過ごすと1万円以上かかるので、自炊の最低装備を早めに整える。

冷蔵庫(2〜3万円、100〜150L)

一人暮らしの冷蔵庫は100〜150Lが定番です。50Lクラスは「飲み物とヨーグルトくらい」しか入らず、自炊するとすぐ溢れます。

アイリスオーヤマ、ハイアール、ハイセンスあたりの150Lクラスが2万円台後半。ニトリやヤマダ電機の実店舗で買うと配送・設置まで込み。メルカリやジモティーで譲り受ける手もありますが、引越し当日に間に合わせるなら新品の方が確実です。

洗濯機(2〜3万円、5〜6kg)

5〜6kgの全自動洗濯機が一人暮らしの標準サイズ。アイリスオーヤマやハイアールの5kg機で2万円台。ヤマダ電機・ビックカメラ・コジマは新生活応援セットに組み込んでいることが多く、冷蔵庫+洗濯機+電子レンジで5〜7万円のパッケージが組まれています。

搬入経路(玄関の幅、洗濯パンのサイズ)を事前に測っておかないと、「買ったのに入らない」事故が起きます。洗濯パンの内寸は内見時に必ずメモする。

電子レンジ(1〜1.5万円)

単機能(温めのみ)なら8,000円前後、オーブン機能付きで1.5万円前後。自炊しないなら単機能で十分です。コンビニ弁当やスーパーの惣菜を温めるだけなら500Wの単機能で事足ります。

炊飯器(5,000〜10,000円)

3合炊きがワンルームには適正サイズ。象印・タイガーの3合炊きが5,000〜8,000円。パン好きや麺派で米をあまり食べないなら、後回しにしても問題ありません。

ドライヤー(3,000〜8,000円)

髪が長い人は1200W以上のモデルを。テスコムやパナソニックの普及モデルで3,000〜5,000円。実家で使っていたものを持ってくる人も多く、新規購入が必須とは限りません。

1ヶ月かけて揃えていけばいいもの

生活リズムが見えてから買う方が、自分の暮らし方に合ったものを選べます。焦って入学前に揃えると「結局使わなかった」が増える。

掃除機(5,000〜15,000円)

ワンルームの床掃除はクイックルワイパーで足りる人も多いので、掃除機は様子見してからでも遅くありません。必要と感じたら、スティック型のコード付きで5,000円台、コードレスで1〜1.5万円。アイリスオーヤマやマキタが定番です。

机・椅子(合わせて1〜2万円)

課題やオンライン授業で使う作業机。ニトリの幅80cm机で5,000〜8,000円、椅子で5,000〜10,000円。大学の図書館やカフェで作業する派なら優先度は下がります。

ただし長期休み中は家にいる時間が長くなるので、2年目以降もオンライン授業が続く大学では早めに揃える方が快適です。

収納家具(5,000〜15,000円)

クローゼットのサイズによって必要性が変わります。備え付けクローゼットが広い部屋なら、追加の収納家具は不要なことも多い。ニトリのカラーボックス3段で1,500円、衣装ケース1つで1,500円。ポイポイ放り込める収納があると部屋が散らかりません。

キッチン用品一式

自炊の頻度で揃える量が変わります。最低限で1万円、そこそこ揃えて2万円といったところ。

一人暮らしの必須キッチン用品(目安)

  1. 鍋(20cm片手鍋)— 2,000円
  2. フライパン(26cm)— 2,000円
  3. 包丁・まな板 — 3,000円
  4. 菜箸・お玉・フライ返し — 1,500円
  5. 食器(茶碗・皿2枚・丼・マグカップ)— 3,000円
  6. カトラリー(箸・スプーン・フォーク)— 1,000円
  7. 水切りかご・洗剤・スポンジ — 2,000円

ニトリや無印で揃えると統一感が出ますが、100円ショップ(ダイソー・セリア)で始める人も多い。包丁だけは切れ味が違うので、3,000円台の貝印・藤次郎あたりを選ぶとストレスが減ります。

購入場所の使い分け

店ごとに得意不得意があります。全部を1箇所で揃えると、時間は節約できるけど割高になりがちです。

ニトリ — 家具・寝具・カーテンの中心。配送+組立サービスを使えば搬入の手間がなく、新生活フェアの時期(2〜4月)はセット割引も出ます。

IKEA — デザイン性を重視するならここ。組立が前提なので時間はかかりますが、価格帯はニトリと同等〜やや安い。首都圏の店舗はIKEA渋谷・IKEA立川・IKEA横浜(旧港北)・IKEA Tokyo-Bay(旧船橋)など(IKEA原宿・IKEA新宿は2026年2月8日営業終了・公式)。オンライン購入+配送も可能です。

無印良品 — 収納・寝具・キッチン用品を統一感で揃えたいとき。価格はニトリより少し高めだが、作りがしっかりしていて長く使えます。

Amazon・楽天 — 家電と日用品。新生活応援セット(冷蔵庫+洗濯機+電子レンジ)を5万円前後で買える。レビュー数が多いので「ハズレ」を避けやすい。配送スピードも速い。

ヤマダ電機・ビックカメラ・コジマ — 家電を実物で見て選びたいとき。新生活応援セットは送料無料・配送設置サービス込みが基本(リサイクル回収は別途リサイクル料・収集運搬料・訪問回収料が必要)。実店舗とオンライン両方で展開しています。

ジモティー・メルカリ — 冷蔵庫・洗濯機・机などの中古品を安く。「引越しで不要になった」出品が2〜3月に急増するため、この時期は掘り出し物が出やすい。ただし搬入は基本自力なので、軽トラレンタルか友人の車が必要です。

実家から持参 — 掃除機・ドライヤー・食器・調理器具は実家から持ってくるのが最安。親に「余ってない?」と聞くと意外と出てきます。

レンタル・サブスクで軽くする

全部を買い揃えずに借りる選択肢もあります。引越しが多い学生や、4年で地方就職が決まっている人には合理的です。

家電レンタル — CLAS、かして!どっとこむ、airRoomなど。冷蔵庫+洗濯機+電子レンジの3点セットが月5,000〜8,000円。2年以上住むなら買った方が安いですが、1年間の留学準備中など短期なら検討の価値あり。

家具サブスク — subsclife、CLAS。ソファや机を月額で借りる。引越しのたびに処分しなくていい点がメリット。ただし総額で見ると購入より高くつくので、「どうしても欲しいけど処分が面倒」なものに限定するのが賢い使い方です。

大学生協の新生活応援パック — 早稲田・明治・中央などの生協で、家電家具セットを割引価格で提供しているケースがあります。生協組合員価格が適用されるため、同等スペックの市販品より1〜2割安くなることも。入学前の生協資料に詳細が載っています。

予算シミュレーション

家賃7万円の部屋を借りると仮定して、家具家電の総額をパターン別に並べます。初期費用(敷金・礼金・仲介手数料等)とは別枠です。

パターン内容合計
最小構成必須家電のみ新品、家具は実家から持参+布団スタート8万〜12万円
標準構成新生活応援セット+ベッド+机椅子+カーテン+キッチン一式15万〜20万円
充実構成標準構成+掃除機+収納家具+ソファ+家具にこだわり25万〜35万円

最小構成で暮らし始めて、必要に応じて買い足していくのが金銭的には最も楽。標準構成に収めるには、新生活応援セット(5〜7万円)+ベッド2万円+机椅子1.5万円+カーテン・照明1万円+キッチン2万円、という配分が現実的です。

優先順位を間違えないコツ

家具家電を揃えるときに予算を使い切ってしまう典型パターンは、ソファ・テレビ・観葉植物といった「なくても暮らせるもの」に先に手を出すことです。

「暮らしが始まる前に完璧に揃えたい」気持ちはわかりますが、実際にその部屋で1週間暮らしてみないと「本当に必要なもの」は見えません。ソファを買ってから「ベッドに寝転がって勉強する方が快適だった」と気づいても遅い。テレビを買ってから「スマホとノートパソコンだけで困らない」と気づくパターンも多い。

判断基準は「これがないと今夜困るか」「1週間困るか」「1ヶ月困るか」の3段階。最初の2段階に予算を寄せて、3段階目は生活が始まってから判断するのが一番無駄がありません。

入学後のトラブルで追加出費になりやすいもの

見落としがちで、入学後に「しまった」となりがちな費目もいくつかあります。

網戸の張り替え(3,000〜5,000円)— 前の住人が破ったまま退去している場合、夏前に張り替える必要があります。自分で張り替えキットを買えば材料費1,000円。

排水口のつまり対策(500〜2,000円)— キッチンや洗面所の排水口にネット・カバーを付けておくと、退去時のクリーニング費用が減ります。髪の毛で詰まってから業者を呼ぶと5,000円以上かかる。

部屋のにおい対策(1,000〜3,000円)— 自炊の油・湿気・ゴミの匂いが蓄積すると、退去時にクリーニング代として敷金から差し引かれます。消臭スプレーや除湿剤を早めに置くのが予防策。

防災用品(5,000円)— 水・非常食・モバイルバッテリー・懐中電灯。東京は地震のリスクが高いので、一人暮らしなら最低限の備蓄を。親が送ってくれるケースも多いのでまずは実家に相談。

まとめ

入学前に絶対揃えるのは「寝る場所・光・カーテン・充電環境」の4つ。冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・炊飯器・ドライヤーは1週間以内に。掃除機・机椅子・収納・キッチン用品一式は1ヶ月かけて暮らしながら揃えていけば十分です。

総予算の目安は、最小構成で8万〜12万円、標準構成で15万〜20万円。新生活応援セットを軸に、家具はニトリやIKEA、細かいものは無印や100円ショップ、中古でいいものはジモティーやメルカリで拾う、という組み合わせが一番コスパがいい。

家具家電をどこまで揃えるかで、一人暮らしの総予算は10万円以上変わります。焦って全部買わず、「今夜必要か・1週間後か・1ヶ月後か」で優先順位をつけるのが失敗しないコツです。


数値の参照元

  • 家電の価格帯: 各家電メーカー(アイリスオーヤマ、ハイアール、ハイセンス、象印、タイガー、パナソニック、テスコム等)公式サイト掲載価格(2026年4月閲覧)
  • 家具の価格帯: ニトリ、IKEA、無印良品各社公式サイト掲載価格(2026年4月閲覧)
  • 新生活応援セット情報: ヤマダ電機・ビックカメラ・コジマ・Amazon・楽天の2026年春商戦時点のセット構成と価格帯(2026年4月閲覧)
  • 大学生協の新生活応援パック: 全国大学生活協同組合連合会「新入生応援サイト」家電セット情報(2026年4月閲覧)
  • 家電レンタル・家具サブスク: CLAS・かして!どっとこむ・airRoom・subsclife各社公式サイト掲載プラン(2026年4月閲覧)
  • 掲載数値は参考値です。実際の購入価格は時期・店舗・セール状況によって異なります

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