2023年4月、中央大学法学部が多摩キャンパスから茗荷谷キャンパスへ移転しました。八王子市の丘の上から、文京区の文教地区のど真ん中へ。通学風景も、放課後の過ごし方も、住む街の選び方も、多摩時代とはまったく違うものになっています。

茗荷谷駅を出て1分。目の前がキャンパス。朝の丸ノ内線を降りたら、信号を1つ渡って教室に着きます。都心の大学にありがちな「駅から10分歩く」「複数の路線を乗り継ぐ」がなく、通学という行為が生活の中から消えるに近い。その代わり、家賃は多摩時代の2倍近くになります。この記事では、法学部生の視点で茗荷谷・本郷三丁目・春日・後楽園の4エリアを比較していきます。

この記事でわかること

  • 茗荷谷キャンパスへのアクセスが良いエリア4選
  • 茗荷谷・本郷三丁目・春日・後楽園の家賃相場(2026年4月調査)
  • 多摩キャンパスに通う他学部生との暮らしの違い
  • 文京区で一人暮らしを始めるときの注意点

茗荷谷キャンパスと通学圏の全体像

茗荷谷キャンパスは東京メトロ丸ノ内線・茗荷谷駅の目の前。池袋から4駅、大手町から5駅で、都心のどこへ出るにも乗り換えなしで動ける立地です。

出発駅経路キャンパスまで
茗荷谷駅徒歩約1分
後楽園駅丸ノ内線1駅約5分
本郷三丁目駅丸ノ内線1駅+徒歩 or 徒歩約10〜15分
春日駅徒歩 or 丸ノ内線経由約12〜15分
千石駅都営三田線+徒歩約15分

【茗荷谷駅周辺】徒歩1分の通学と文教地区の静けさ

丸ノ内線茗荷谷駅の改札を出たら、目の前がキャンパス。このエリアに住む最大の価値は「通学時間ゼロ」と「文京区の落ち着き」の両立にあります。

朝・昼・夜の暮らしの動線

朝、1限の9時開始に合わせて8時50分に家を出ても余裕で間に合う——これは多摩時代の法学部生からすると別世界です。茗荷谷駅周辺に住めば、電車に乗らずに大学へ行ける日がほとんどになります。

昼は学食に加えて、駅前の定食屋という選択肢も。松屋茗荷谷店(小日向4-6-23)、サイゼリヤ茗荷谷店(小日向4-6-19 共立会館1F)、餃子の王将 茗荷谷駅前店(小日向4-7-11)、ドトール茗荷谷店(大塚1-4-8)といった500〜800円で済むチェーンが徒歩1〜3分圏内に揃っています。自炊派なら、3限の空きコマに一度部屋に戻って昼ごはんを作るという過ごし方もできる。キャンパスが近いとはこういうことです。

空きコマの居場所としては、文京区立真砂中央図書館(茗荷谷駅から徒歩8分)が定番。座席数が多くWiFiが使えるので、試験期は早稲田生より静かな環境で勉強できます。スターバックス・ドトール・ベックスコーヒーなども駅周辺に揃っていて、カフェ難民になることはほぼありません。

帰りはまいばすけっと茗荷谷駅北店(文京区小石川5-4-4 すみれビル・茗荷谷駅出口1徒歩約2分・07:00-23:00)や、まいばすけっと茗荷谷駅東店(文京区小日向4-2-4 サンライズマツシタ・茗荷谷駅から約309m・07:00-23:00)で食材を買う。徒歩圏内に複数のまいばすけっとがある安心感は大きい。マルエツ プチ 茗荷谷店(小日向4-6-15・駅3番出口側徒歩1分・24時間営業)は茗荷谷エリア唯一の24時間スーパーで、深夜帰宅でも食材を買えるのが大きな強みです。

夜の街は静かです。茗荷谷はオフィス街でも繁華街でもなく、駅前すら22時を過ぎると人通りが減る文教地区。遅くまで騒がしい居酒屋街はありません。「勉強に集中できる環境」という観点では都内でもトップクラスです。

休日は教育の森公園(駅徒歩5分)で散歩したり、隣接する占春園で四季の移ろいを感じたり。少し足を伸ばせば小石川植物園(徒歩15分・学割あり)もあります。法学部生にとって文京区は「勉強する街」としての相性がよく、法科大学院を意識する人にもハマる環境です。

家賃相場(2026年4月調査)

間取り相場特徴
1R7.5万〜11万円文京区相場。駅徒歩5分以内は高め
1K8.5万〜12.5万円築浅・オートロック物件が中心
1DK11万〜15.5万円在学中に2人暮らしを視野に入れる選択肢

7.5万円の1Rだと18〜22m2程度、9万円前後で築浅のオートロック付き1Kが見つかるレンジです。多摩キャンパス周辺の3.5万円1Rと比べると2倍以上の家賃ですが、通学定期代(多摩エリアなら月4,000〜13,000円)が0円になる分は差し引いて考えてください。

茗荷谷が向いている人

通学時間ゼロを最優先にしたい人。文京区の落ち着いた環境で4年間を過ごしたい人。法科大学院進学や公務員試験を視野に入れていて、勉強時間を最大化したい人。家賃より時間を買いたい人にとって、このエリア以上の選択肢は他にありません。

反面、学生街特有の安い飲食店街や深夜営業の店は少なめ。「アルバイトと遊びで都心を動き回りたい」タイプには物足りなさが残る可能性もあります。


【本郷三丁目駅周辺】東大のお膝元、学生向けの物件が厚い

茗荷谷の南隣、東京大学本郷キャンパスを中心としたエリア。学生街として長い歴史があり、一人暮らし向けの物件・定食屋・古本屋が揃っています。

東大生と混ざる暮らし

本郷三丁目は東大本郷キャンパスのお膝元で、街全体が「学生の街」として機能しています。丸ノ内線で茗荷谷まで1駅(約3分)、徒歩でも20分ほど。坂道はありますが、健脚なら徒歩通学も十分選択肢に入ります。

昼と夜の食事環境は茗荷谷より分厚い。本郷三丁目はラーメン激戦区として知られ、二郎系インスパイア店(らーめん安、用心棒本号など)、お茶漬け専門店、昔ながらの定食屋、東大生協食堂(一部店舗は学生証があれば外部利用可)、チェーン各種が揃っていて、「今日はどこで食べるか」と迷える数の選択肢がある。500〜800円で済ませられる店が多く、自炊しない月も食費が破綻しにくい環境です。

勉強場所は、東大周辺のカフェ(スタバ・ドトールなど複数)や、文京区立本郷図書館(駅から徒歩5分)。レベルの高い環境に揉まれたいタイプには向いています。

スーパーはマルエツ プチ 本郷二丁目店(7-23時・駅徒歩5分前後)などが選択肢。茗荷谷よりも深夜営業の飲食店が多いので、バイト帰りに困ることは少ない。

家賃相場(2026年4月調査)

間取り相場茗荷谷との差
1R7万〜10万円0.5万円ほど安め
1K8万〜11.5万円1万円ほど安め
1DK10.5万〜14万円0.5〜1.5万円安め

茗荷谷よりわずかに家賃が下がる傾向にあります。学生向け物件が多いため築古でも設備が整っている物件が見つかりやすく、予算6〜8万円台なら本郷の方が選択肢が広いこともある。

本郷三丁目が向いている人

家賃をやや抑えつつ通学利便性を確保したい人。学生街の雰囲気を求める人。東大生や他大学生と混ざりながら暮らしたい人。都営大江戸線(本郷三丁目駅)と丸ノ内線(本郷三丁目駅)の2路線が使えるので、バイト先や友人の大学に応じて移動しやすい利点もあります。


【春日駅・後楽園駅周辺】理工学部生と同じ街で暮らす選択肢

春日と後楽園は実質的に同じ街。中央大学後楽園キャンパス(理工学部)が置かれているエリアで、茗荷谷キャンパスへは丸ノ内線1駅(約5分)で通えます。理工学部の友人ができる可能性もあり、学部横断で人脈を広げたい人には面白い選択肢です。

繁華性と静けさの同居

後楽園駅・春日駅周辺はメトロ4路線(丸ノ内線・南北線・都営三田線・大江戸線)が集中する都内有数の交通ハブ。新宿・渋谷・池袋・東京駅に乗り換えなしで出られる利便性は、茗荷谷単独よりも一段上です。

駅前には東京ドームシティ・ラクーア・TOHOシネマズ後楽園があり、アミューズメントと生活施設が混在しています。バイト先の選択肢が豊富で、塾講師・家庭教師の案件も多い。居酒屋・ラーメン屋・定食屋が茗荷谷よりもずっと多く、夜遅くまで店が開いているため生活リズムの自由度は高めです。

スーパーはまいばすけっと春日店(文京区水道1-11-9 ハイネス小石川・後楽園駅徒歩11分/春日駅徒歩10分・07:00-24:00)など複数。深夜0時まで開いているスーパーがあるのは大きな差で、夜のゼミ帰りにも買い物できます。

少し駅から離れると一気に住宅街になるのが後楽園・春日の特徴。駅徒歩5分を過ぎると文京区らしい静けさが戻り、東京ドームの喧騒が嘘のようです。勉強と遊びをどちらも成立させたい人にとっては理想的な距離感と言えます。

家賃相場(2026年4月調査)

間取り相場茗荷谷との比較
1R(春日)7.5万〜10.5万円同等
1R(後楽園)8万〜11万円やや高い
1K(春日・後楽園)8.5万〜12万円同等

春日は茗荷谷とほぼ同水準、後楽園は0.5万円ほど高い傾向です。駅近で築浅の物件を狙うと後楽園側の方が相場が上がります。

春日・後楽園が向いている人

交通利便性を最大化したい人。バイトや遊びで都内を動き回りたい人。理工学部の友人と同じ街で暮らしてみたい人。茗荷谷キャンパスと後楽園キャンパスの両方に用がある人(サークルが後楽園キャンパス側にあるケースなど)にとっては最もバランスが取れます。


4エリアの比較表

項目茗荷谷本郷三丁目春日・後楽園
1R家賃相場7.5〜11万円7〜10万円7.5〜11万円
茗荷谷キャンパスへ徒歩1分徒歩15分 or 丸ノ内線1駅丸ノ内線1駅(5分)
スーパーまいばすけっと(23時)・マルエツプチ茗荷谷店(24時間)マルエツプチ本郷二丁目店(23時まで)まいばすけっと春日店(24時まで)など
食事の選択肢定食屋・チェーン中心学生街で厚い繁華街で最多
新宿・渋谷へ丸ノ内線1本(20〜25分)丸ノ内線1本(20〜25分)4路線から選択(20〜30分)
静かさ非常に静か学生街の賑わい駅前賑やか・離れると静か

多摩キャンパスに通う他学部生との違い

中央大学は法学部以外(経済・商・文・総合政策など1〜3年)が多摩キャンパスにあります。法学部生が茗荷谷エリアに住むと、他学部の友人とは「住む街」も「通学風景」も大きく異なる4年間になります。

項目法学部(茗荷谷)他学部(多摩)
通学時間徒歩1〜15分モノレール+徒歩または京王線
1R家賃相場7.5〜11万円3.5〜7万円
学食利用茗荷谷キャンパス学食ヒルトップ食堂(4フロア)
放課後の遊び都心どこでも多摩センター・立川中心

サークルやゼミの打ち上げで移動する際、法学部生が多摩に出向くか、他学部生が都心に出てくるかという調整が常に発生します。サークル活動の拠点が茗荷谷側か多摩側かは、新入生のうちに確認しておきたいポイントです。


家賃+生活コストで考える

茗荷谷キャンパスに徒歩圏で住むと通学定期代が0円になる一方、家賃は多摩エリアの倍近くになります。生活コスト全体でどのエリアが合理的か比較してみてください。

エリア家賃目安(1R)定期代(1ヶ月)月額合計
茗荷谷(徒歩圏)8万円0円8万円
本郷三丁目7.5万円0円(徒歩通学)or 約2,700円7.5〜7.8万円
春日・後楽園8万円約2,700円(丸ノ内線1駅)約8.3万円
茗荷谷(駅徒歩15分)7万円0円7万円

差は月数千円〜1万円程度に収まります。茗荷谷は駅徒歩5分以内と15分前後で家賃が1〜2万円変わるので、通学利便性をどこまで妥協するかで選択肢が広がります。


文京区で一人暮らしを始めるときの注意点

文京区は都内でも治安が良いエリアとして知られていて、学生の一人暮らし先としての評価は高い。ただし茗荷谷キャンパス移転後、法学部生の物件需要が急増したため、毎年1〜3月の物件流通スピードは非常に速くなっています。12月以降に動き始めるのが安全です。

また、坂道の多さは文京区特有の条件。駅徒歩何分だけでなく「坂の有無」も必ず現地で確認してください。電動自転車の初期投資(7〜12万円)を織り込むかどうかで、物件選びの自由度が変わります。

初期費用の目安

茗荷谷エリアで月8万円の1Rを借りる場合、敷金・礼金・前家賃・保証料・火災保険・鍵交換代などを合わせて35〜50万円程度が目安です。文京区は敷金1ヶ月・礼金1〜2ヶ月が主流で、フリーレント物件も近年増えています。初期費用をどこまで抑えられるかは、契約時の交渉余地も含めて仲介会社とよく相談してください。

茗荷谷エリアの詳細を見る →


参照元・注記

  • 家賃相場: SUUMO・HOME’S掲載物件(茗荷谷駅・本郷三丁目駅・春日駅・後楽園駅周辺、2026年4月調査)をもとに編集部が整理
  • 交通アクセス・所要時間: 東京メトロ丸ノ内線・都営三田線・都営大江戸線・東京メトロ南北線の各路線情報(2026年4月時点)
  • 定期代: 東京メトロ公式運賃情報(2026年4月時点)をもとに算出。通学定期(大学)1ヶ月の金額
  • 中央大学 茗荷谷キャンパス情報: 中央大学公式サイト(2026年4月閲覧)
  • 商業施設・スーパー・飲食店情報: Googleマップ掲載情報および編集部による現地調査(2026年4月)
  • 初期費用の項目・金額帯: 宅地建物取引業法に定める費用項目をもとに編集部が整理
  • 掲載家賃は参考値です。実際の家賃・定期代は物件の条件・空き状況・時期・運賃改定によって異なります

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