明治大学の一人暮らしを考えるとき、最初に頭に入れておくべきことがあります。1〜2年生は和泉キャンパス(明大前駅)、3〜4年生は駿河台キャンパス(御茶ノ水駅)に通う。この2つのキャンパスは京王線と中央線を乗り継いで約30分の距離です。どこに住むかを決めるとき、この移動を前提にした判断が必要になります。

この記事では、明治大学に通う学生の月間生活費を費目ごとに分解し、和泉→駿河台のキャンパス移動も踏まえた住居戦略と費用のリアルを整理しました。

この記事でわかること

  • 明大前エリアの家賃は6.5万〜8万円。御茶ノ水周辺は7.5万〜10万円と1万円以上高い
  • 月間生活費は明大前拠点で12万〜14万円、御茶ノ水拠点で13万〜16万円
  • 3年進級時に引越す人と4年間同じ部屋に住み続ける人の費用差は約30万〜50万円
  • 仕送り平均7.2万円だけでは家賃で消える。バイト+仕送りで月12万〜14万円が現実ライン
  • 新宿・下高井戸・笹塚あたりが「和泉にも駿河台にも通える」エリア

明治大学のキャンパス配置と通学圏

部屋探しの前に、自分がどのキャンパスに通うかを確認してください。

キャンパス最寄り駅対象主な学部
和泉キャンパス京王線・井の頭線 明大前駅(徒歩5分)1〜2年生法・商・政経・文・経営・情コミ
駿河台キャンパスJR中央線・丸ノ内線 御茶ノ水駅(徒歩5分)3〜4年生法・商・政経・文・経営・情コミ
中野キャンパスJR中央線・東西線 中野駅(徒歩8分)1〜4年生国際日本・総合数理
生田キャンパス小田急線 生田駅(徒歩10分)1〜4年生理工・農

法学部・商学部・政治経済学部・文学部・経営学部・情報コミュニケーション学部の6学部は、1〜2年が和泉、3〜4年が駿河台。つまり3年に上がるタイミングで通学先が変わります。国際日本学部と総合数理学部は中野キャンパスで4年間固定、理工学部と農学部は生田キャンパスで4年間固定です。

月間生活費の全体像 — 明大前拠点の場合

まず、1〜2年生が和泉キャンパスに通いやすい明大前エリアに住んだ場合の月間生活費です。

費目月額の目安備考
家賃(管理費込み)6.5万〜8万円明大前駅 徒歩10分圏の1K
食費2.5万〜3.5万円和泉キャンパスの学食は安い
光熱費(電気・ガス・水道)0.8万〜1.2万円季節による変動
通信費(スマホ+ネット)0.3万〜0.8万円格安SIMなら3,000円前後
交際費・娯楽1万〜2万円明大前は下北沢・渋谷に近い
日用品・衣類0.5万〜1万円
教材費(月割り)0.3万〜0.5万円年間4万〜6万円を月割り
交通費0〜0.3万円徒歩圏なら不要

合計: 月12万〜15万円。節約型で12万円、標準で13.5万円、ゆとり型で15万円前後です。

家賃 — 「和泉に通いやすい街」と「4年間住める街」

明大前エリア(和泉キャンパス徒歩圏)

明大前駅は京王線と京王井の頭線の乗換駅。駅から和泉キャンパスまで徒歩5分。ワンルーム・1Kの家賃は6.5万〜8万円が中心帯で、駅徒歩10分を超えると6万円台前半の物件も出てきます。

明大前は世田谷区。渋谷まで京王井の頭線で2駅・5分、新宿まで京王線で4駅・10分。アクセスの良さの割に家賃が抑えめなのは、駅前に大きな商業施設がなく「住む街」としての性格が強いからです。スーパーはサミットストア明大前店(9時〜22時)、日常の買い物はセブンイレブンとファミリーマートが駅周辺に数軒。日々の食材調達には困りません。

下高井戸・桜上水(1駅隣の穴場)

明大前の隣駅、下高井戸は家賃がさらに安い。1K・6万〜7万円が中心帯で、明大前と比べると5,000〜1万円ほど下がります。下高井戸駅から和泉キャンパスまでは自転車で10分、京王線で1駅2分。駅前の下高井戸商店街は昔ながらの商店街で、八百屋・惣菜屋・ラーメン屋がぎゅっと詰まっています。

桜上水も同じ価格帯で静かな住宅街。東京農業大学のキャンパスも近く、学生が多い。

御茶ノ水・神保町エリア(駿河台キャンパス周辺)

3〜4年生が通う駿河台キャンパス周辺で一人暮らしとなると、家賃帯が一段上がります。御茶ノ水駅周辺の1Kは8万〜10万円。千代田区・文京区の都心エリアなので、同じ間取りでも明大前より1.5万〜2万円高い。

御茶ノ水駅周辺はそもそも住宅地ではなく、大学とオフィスと書店街の街です。住むなら少し離れた本郷三丁目(丸ノ内線で1駅)や水道橋(JRで1駅)周辺の方が、7.5万〜9万円で物件が見つかります。神保町まで歩くと駿河台キャンパスまで徒歩10分程度。

キャンパス移動にどう備えるか — 住み替え vs 住み続け

明治大学特有の問題が「3年進級時のキャンパス移動」です。和泉→駿河台の移動に対して、住居の選択肢は3つあります。

選択肢1: 4年間同じ部屋に住み続ける

新宿・笹塚・初台あたりに住むと、和泉キャンパスにも駿河台キャンパスにもアクセスしやすい。新宿から明大前は京王線で10分、御茶ノ水はJR中央線で10分。

新宿区のワンルーム・1Kは7万〜9万円と明大前より高めですが、4年間で引越し費用がかからない分、トータルでは安く済む可能性があります。

笹塚(京王線で明大前まで1駅)なら6.5万〜8万円で、新宿にも和泉にも近い。初台(京王新線)も同じ価格帯で穴場です。

選択肢2: 3年進級時に引越す

明大前周辺で2年暮らし、3年になるタイミングで御茶ノ水方面に引越す。この場合、1〜2年の家賃が安くなる分のメリットと、引越し費用のデメリットを比較する必要があります。

引越し費用の内訳: 退去費用(3万〜5万円)+ 新居の初期費用(家賃×4〜5ヶ月分)+ 引越し業者(3万〜8万円)= 合計30万〜50万円。

明大前と御茶ノ水の家賃差が月1.5万円だとすると、2年間で36万円の差。引越し費用とほぼ相殺される計算です。引越しの手間と精神的な負担を考えると、「4年間同じ場所に住む」方を選ぶ学生の方が多い印象です。

選択肢3: 3年から実家に戻る or シェアハウス

都内の実家に戻れるならこの選択肢が最も経済的。また、御茶ノ水周辺のシェアハウス(月4万〜6万円・個室)に移るという手もあります。

食費 — 和泉と駿河台で食事情が違う

和泉キャンパス周辺(1〜2年)

和泉キャンパスの学食「和泉の杜」は定食400〜600円。昼はここで済ませるのが最安ルート。明大前駅周辺の飲食店は多くありませんが、世田谷通り沿いに牛丼チェーン(松屋)やラーメン店があり、1食500〜700円で食べられます。

自炊するなら、サミットストア明大前店が最寄り。鶏むね肉100gあたり70〜90円、キャベツ1玉150〜200円。週3回の自炊+週2回学食+週2回外食で、月2.5万〜3万円が現実ライン。

駿河台キャンパス周辺(3〜4年)

駿河台キャンパスの学食も活用できます。御茶ノ水・神保町周辺は古くからの学生街で、カレーのエチオピア、さぼうる2、神保町のカレー街と個性的な飲食店が多い(各店の価格・営業時間は店頭またはGoogleマップで確認)。ただし、チェーン店より個人店の比率が高く、外食単価は明大前より上がる傾向があります。

神保町のランチは学生財布で入れる店が中心。毎日外食だと食費は嵩むので、学食を挟みながら月3万円台に抑えるのが標準的なパターンです。

光熱費・通信費 — 明大前でも御茶ノ水でもほぼ同じ

光熱費はどちらのエリアに住んでも月8,000〜1.2万円。ワンルームの一人暮らしなら、エリアによる差はほぼ出ません。

通信費も同様で、格安SIM(ahamo 月2,970円/20GB、LINEMO 月990円/3GB)を使えば月1,000〜3,000円。明治大学のキャンパスWi-Fiが使えるので、大学にいる時間帯のデータ消費は少ない。自宅に光回線を引かなくても問題ない学生が多いです。

交際費 — 明大前→下北沢・渋谷が近い

明大前から下北沢まで京王井の頭線で1駅・3分。渋谷まで2駅・5分。飲み会やカラオケは下北沢・渋谷に出ることが多くなります。

下北沢の居酒屋は1人あたり3,000〜4,000円。渋谷のチェーン店でも同じくらい。月2〜3回の飲み会で月1万〜1.5万円。3〜4年になると御茶ノ水の飲み屋や水道橋の焼き鳥屋が打ち上げ会場になることも増えます。

サークル活動費(合宿・大会参加費など)を含めると、月1.5万〜2万円を交際費・娯楽に充てている学生が多い。

仕送りと収入のバランス

全国大学生活協同組合連合会の調査(2024年)では、下宿生への仕送り平均は月72,350円、アルバイト収入の平均は月37,540円。合計で月109,890円。

明大前エリア(家賃6.5万円)に住む場合、仕送り7.2万円+バイト3.8万円=月11万円から家賃を引くと残り4.5万円。食費2.8万円+光熱費1万円+通信費0.3万円=4.1万円で、残り4,000円。交際費がほとんど取れない計算になります。

現実的には、バイト収入を月5万〜6万円(週3日・1日4〜5時間、時給1,250円前後)に上げるか、仕送り額を増やすかのどちらかで調整する必要があります。月13万円の収入が確保できれば、明大前エリアなら交際費まで含めて回せます。

月の収支シミュレーション — 明大前拠点の標準型

仕送り8万円+バイト5.5万円=月13.5万円

費目金額
家賃(明大前 徒歩8分・築20年)6.8万円
食費(学食+週3自炊+外食)2.8万円
光熱費1万円
通信費(格安SIMのみ)0.3万円
交際費1.2万円
日用品0.6万円
教材費(月割り)0.4万円
交通費0.1万円
合計13.2万円

残り: 月3,000円。貯金には回りませんが、月々の生活は回る水準です。

入居前に決めておくこと

明治大学で一人暮らしを始めるなら、「4年間の住居プラン」を最初に考えておくのが得策です。

家賃を抑えたいなら、下高井戸・桜上水・笹塚あたりが候補。和泉にも駿河台にも通いやすく、家賃6万〜7万円で物件が見つかります。

御茶ノ水直近にこだわる必要がなければ、4年間同じ部屋に住み続ける方がトータルでは安く済む。引越し費用30万〜50万円を家賃差で回収するには2年以上かかるためです。

食費は学食をベースに月2.5万〜3万円に抑えるのが基本線。通信費は格安SIMへの切り替えだけで年間4万〜6万円浮きます。大学Wi-Fiがあるので光回線は優先度低めです。


数値の参照元

  • 仕送り額・アルバイト収入・下宿生の生活費平均: 全国大学生活協同組合連合会「第60回学生生活実態調査」(2024年実施・2025年2月公表)をもとに編集部が整理
  • エリア別家賃相場(明大前・下高井戸・御茶ノ水・本郷・笹塚): SUUMO・HOME’S掲載物件の検索結果(2026年4月閲覧)をもとに編集部が中央値・レンジを整理
  • 光熱費の内訳: 総務省「家計調査」(2024年)単身世帯の水道光熱費データをもとに編集部が整理
  • 格安SIM料金: ahamo・LINEMO各社公式サイト掲載の月額料金(2026年4月閲覧)
  • 飲食店価格帯: Googleマップ・食べログ掲載情報および編集部による明大前・御茶ノ水エリアの飲食店価格帯調査(2026年4月時点)
  • 学食メニュー価格: 明治大学生活協同組合の公開メニュー情報(2026年4月閲覧)
  • 引越し費用: 引越し一括見積もりサービスの公開料金帯(2025〜2026年)をもとに編集部が概算
  • 教材費: 明治大学の各学部シラバス・生協教科書販売データをもとに編集部が概算
  • 掲載数値は参考値です。実際の生活費は居住エリア・生活スタイル・収入状況によって異なります