一人暮らしの準備でネットを検索すると、「必要なものチェックリスト50選」のような記事が出てきます。冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯器、掃除機、ドライヤー、アイロン、延長コード、三角コーナー、ピンチハンガー……。全部揃えてから入居しようとすると、合計20万円を超える出費と、6畳の部屋に入りきらない段ボールの山が待っています。
実際には、入居初日に本当に必要なものは5つもありません。残りは暮らし始めてから「これがないと不便だ」と実感したものだけ買い足していけば、無駄な出費を避けられます。
この記事では、大学生の一人暮らしで必要な家具・家電を「入居日」「1週間以内」「1ヶ月以内」の3段階に分けて整理しました。
この記事でわかること
- 入居日に「ないと困る」ものは5つだけ
- 1週間以内に揃えるもの — 生活を回すための基本家電
- 1ヶ月以内に検討するもの — 暮らしてみてから判断
- ニトリ・無印良品・IKEAの使い分け
- 合計金額の目安(最低限パターンと快適パターン)
入居日にないと困るもの — この5つだけ持って行く
引越し当日、部屋に着いて段ボールを開けて、最初の夜を過ごす。この「最初の夜」を乗り切れればいい、と考えるとリストは驚くほど短くなります。
寝具一式
敷布団(またはマットレス)、掛け布団、枕、カバー類。これがないと本当に床で寝ることになります。
ニトリの「すぐに使える寝具6点セット」はシングルで5,990円(税込・2026年4月時点)。敷布団・掛け布団・枕・それぞれのカバーが全部入っていて、届いたその日から使えます。Amazonでも同価格帯のセットは見つかりますが、触り心地を確かめたいなら入居前にニトリの店舗に行っておくと安心です。
ベッドフレームは入居日に必要ありません。最初の1〜2週間はマットレスか敷布団を床に直置きして、部屋のレイアウトが決まってからフレームを買うかどうか判断すればいい。アイリスオーヤマの三つ折りマットレス(厚さ6cm)がAmazonで3,500〜4,500円。これとシーツだけで初日は十分寝られます。
カーテン
カーテンがないと、夜に電気をつけた瞬間に外から部屋の中が丸見えです。1階・2階の部屋は防犯上も深刻。内見のときに窓のサイズ(幅と丈)を測っておくこと。測り忘れた場合は不動産会社に聞けば図面から教えてもらえます。
ニトリの既製カーテン(遮光1級・100cm×178cm)は1枚入りで2,500円前後、2枚組で3,990円〜(2026年4月時点・ニトリ公式)。掃き出し窓(200cm丈)なら2枚組で4,990円程度です。入居日に届くよう事前にネットで注文しておくか、最寄りのニトリ店舗で買って持ち込むのが確実です。
照明器具
天井にシーリングライトが備え付けの物件と、照明なし(引掛シーリングの金具だけ)の物件があります。内見時に確認するか、不動産会社に問い合わせてください。
照明がない場合、アイリスオーヤマのLEDシーリングライト(6畳用)がAmazonで3,000〜4,000円。取り付けはワンタッチ式で、脚立がなくても椅子に乗れば届きます。
トイレットペーパーとゴミ袋
見落としがちですが、入居日に忘れると地味に困ります。コンビニで買えるものではありますが、引越し作業の後にわざわざ買いに行くのは面倒です。引越し当日の荷物に1ロールだけ入れておけば安心。ゴミ袋は自治体指定のものが必要な場合もあるので、事前に確認してください。
タオル2〜3枚
バスタオル1枚とフェイスタオル2枚あれば初日は乗り切れます。引越し作業で汗をかくので、入居日にシャワーを浴びたくなるはずです。
ここまでの5つの合計金額は、ニトリとAmazonを使って約15,000〜20,000円。入居日にこの金額を使うだけで、「寝る場所」「最低限のプライバシー」「明かり」は確保できます。
1週間以内に揃えるもの — 生活を回すための基本家電
入居日を乗り切ったら、次の1週間で「毎日の生活を回す」ための家電を揃えます。全部を初日に買う必要はなく、暮らしてみて「これがないと不便だ」と感じたものから順番に。
冷蔵庫
一人暮らし用の冷蔵庫は容量150〜200Lが目安。自炊をするなら170L以上あると食材のストックに余裕が出ます。
アイリスオーヤマのIRSD-17A(171L・2ドア)がAmazonで35,000円前後。ニトリのプライベートブランド冷蔵庫は2ドアで133L 29,900円・160L 39,900円(税込・2026年4月時点・ニトリ公式)。コンビニ弁当と飲み物を入れるだけなら100Lクラスでも十分ですが、自炊予定があるなら160L以上を選んでおくのが無難です。
冷蔵庫は配送に2〜5日かかることがあるため、入居3日前には注文しておきたい。引越し直後の数日間は冷蔵庫なしで過ごすことになっても、コンビニと外食でしのげます。
洗濯機
一人暮らし用の洗濯機は容量5〜7kgが標準。週2〜3回の洗濯なら5kgで足ります。
ニトリの全自動洗濯機(6kg)は29,900円(税込・2026年4月時点)。アイリスオーヤマのIAW-T604E(6kg)がAmazonで28,000円前後。設置場所のサイズ(防水パンの寸法)を事前に測っておくことが重要です。サイズを間違えて買い直すトラブルは意外と多い。
「コインランドリーで済ませる」という選択肢もありますが、1回あたり洗濯300〜500円、乾燥300〜400円。週2回×月4週で3,200〜4,800円かかります。3ヶ月続けると洗濯機が買える金額になるので、長期的に見ると自宅に1台あった方がコスパは良い。
電子レンジ
冷凍食品の解凍・加熱、コンビニ弁当の温め直し、残り物の温め。大学生の食生活で最も使用頻度が高い家電です。
シンプルな単機能レンジ(温め・解凍のみ)で十分。アイリスオーヤマのIMB-T178(17L)がAmazonで7,000〜9,000円。オーブン機能付きにするかどうかは、自炊の頻度を1ヶ月暮らしてみてから判断しても遅くありません。
ケトルまたは小鍋
お湯を沸かす手段は入居初週のうちに用意しておきたい。カップ麺、インスタントコーヒー、味噌汁。お湯さえあれば最低限の食事と温かい飲み物は確保できます。
電気ケトルはティファールのジャスティンプラス(1.2L)が2,500円前後。毎日使うものなので、安すぎるノーブランド品より定評のある製品を選んだ方が長持ちします。
1週間以内に揃えるものの合計は約100,000〜130,000円。入居日のものと合わせると、ここまでで約115,000〜150,000円です。
1ヶ月以内に検討するもの — 暮らしてみてから判断
以下は「あった方が快適」だけど「なくても生活は回る」もの。入居1ヶ月を過ごしてみて、自分の生活パターンが見えてから買っても遅くありません。
炊飯器
自炊するなら必要ですが、「毎日自炊するかどうか」は暮らしてみないとわかりません。最初の1ヶ月は電子レンジでパックご飯を温める、という運用でも問題なく生活できます。
自炊を続けられそうだと感じたら、3合炊きの炊飯器を買えばいい。アイリスオーヤマのRC-MEA30(3合)がAmazonで6,000〜8,000円。一度に3合炊いて、1食分ずつラップで包んで冷凍しておけば、平日の食事がかなり楽になります。
掃除機
6畳1Kの部屋なら、最初はクイックルワイパー(フローリング用シート)とコロコロ(粘着クリーナー)で十分です。掃除機を買うとしても、スティック型の軽いものが一人暮らしには向いています。
マキタの充電式クリーナー(CL107FDSHW)が10,000〜12,000円。コードレスで軽く、ワンルームの掃除が3分で終わります。ただし吸引力はキャニスター型(いわゆる普通の掃除機)には劣るので、カーペット敷きの部屋には不向きです。
ドライヤー
ショートヘアなら自然乾燥でしのげますが、ロングヘアの場合はドライヤーなしだと髪が傷みます。パナソニックのionity(EH-NE7J)がAmazonで4,000円前後。大風量で乾くのが早い。
テーブルまたはデスク
入居直後は段ボールを裏返してテーブル代わりにしている人もいますが、1ヶ月以内にはちゃんとしたテーブルかデスクを用意したい。食事・勉強・PC作業をすべて同じ場所でやるなら、幅90〜100cmのデスクが使いやすい。
ニトリの「フリーデスク」(100cm幅)は4,990円(税込)。シンプルなデザインで6畳の部屋にも圧迫感なく置けます。無印良品のパイン材テーブル(幅80cm)は7,990円。IKEAのLINNMON/ADILS(100cm×60cm)は天板+脚4本で約3,990円(IKEA公式)、組み合わせ式。
ニトリ・無印良品・IKEAの使い分け
大学生の一人暮らしで使う家具・家電の購入先は、この3つが中心になります。それぞれ得意なジャンルが違うので、使い分けると効率的です。
ニトリ — 寝具・カーテン・基本家電はここで揃う
一人暮らしの必需品を「まとめて安く」買うならニトリが最強です。寝具セット、カーテン、基本家電、収納用品まで一箇所で揃います。「新生活応援セット」のようなまとめ買い割引も毎年やっている。
ニトリの家電はプライベートブランドで、冷蔵庫・洗濯機・電子レンジがセットで70,000〜90,000円程度。個別に選ぶより1〜2万円安くなることがあります。
店舗数が多いので、入居前に実物を確認しやすいのもメリット。配送は時期によりますが、通常は注文から3〜7日。繁忙期(3月中旬〜4月上旬)は2週間以上かかることもあるため、早めの注文が必要です。
無印良品 — 収納・キッチン用品・インテリア小物
シンプルなデザインで統一したいなら無印良品。特に収納用品(ポリプロピレンケース、ファイルボックス等)は、サイズが体系的に揃っていて組み合わせやすい。
キッチン用品も質が高く、シリコーン調理スプーン(490円)や「ステンレス 皮引き(ピーラー)」(890円)のように「長く使える日用品」が充実しています。
大型家具・家電はニトリに比べると割高。ベッドフレームやデスクは無印良品で買うと1.5〜2倍の価格になることが多いので、予算が限られている場合はニトリで基本を揃えて、無印良品は小物で取り入れるのが現実的です。
IKEA — デスク・シェルフ・照明
IKEAは大型家具の価格破壊が強み。LINNMONのデスク(100cm×60cm)は天板+ADILS脚4本のセットで約3,990円(IKEA公式)。同等サイズのデスクをニトリで買うと5,000円前後なので、差は歴然です。
本棚はKALLAXシリーズ(77×77cm・4マス)が4,999円。教科書と参考書を並べるには十分なサイズ。
注意点は組み立てが必要なこと。一人で組み立てられるものがほとんどですが、大型のシェルフやベッドフレームは2人いた方が安全です。配送料も有料(3,990円〜)で、店舗が郊外にあるため「ふらっと買いに行く」がしにくい。ネット注文か、入居前に車でまとめ買いする使い方が現実的です。
合計金額の目安
| パターン | 内容 | 合計の目安 |
|---|---|---|
| 最低限 | 寝具+カーテン+照明+冷蔵庫(小型)+洗濯機+電子レンジ+ケトル | 約10万〜13万円 |
| 標準 | 最低限+デスク+収納+掃除機+炊飯器 | 約14万〜18万円 |
| 快適 | 標準+ベッドフレーム+ドライヤー+テレビ | 約18万〜25万円 |
最低限パターンの10万〜13万円は、すべてニトリとAmazonで揃えた場合の金額です。無印良品やIKEAを組み合わせると、デザインの統一感が出る反面、合計は1〜3万円ほど上がります。
買わなくてよかったもの — 先に知っておきたい
一人暮らしの先輩が「買ったけど使わなかった」と言うものの定番は、トースター、アイロン、テレビ台。
トースターはオーブンレンジがあれば代替できます。アイロンは大学生のうちはスーツを着る機会が少なく、必要な場面ではスチーマーの方が手軽。テレビ台はテレビを買わない学生が増えているのでそもそも不要になりつつあります。ノートPCとスマホで映像コンテンツを見る生活なら、テレビ自体がいらないという判断もあります。
「とりあえず買っておこう」ではなく「不便を感じてから買う」。このスタンスが、6畳1Kの部屋をモノで溢れさせないコツです。
数値の参照元
- 家具家電の価格: ニトリ公式通販サイト、無印良品公式通販サイト、IKEA公式通販サイト、Amazon.co.jp(2026年4月時点)をもとに編集部が整理
- コインランドリーの利用料金: 都内主要チェーンの店頭表示価格(2026年4月時点)をもとに編集部が調査
- 掲載価格は税込で、時期やキャンペーンにより変動します