中央大学の一人暮らしを考えるとき、まず確認すべきは「自分がどのキャンパスに通うか」です。法学部は2023年に茗荷谷キャンパス(文京区)へ移転しました。それ以外の文系学部(経済・商・文・総合政策・国際経営)と理工系3学部は多摩キャンパス(八王子市)。この2つのキャンパスは電車で1時間以上離れていて、周辺の家賃も物価もまるで違います。

この記事では、多摩キャンパス周辺と茗荷谷キャンパス周辺、それぞれで一人暮らしした場合の月間生活費を費目ごとに並べて比較しました。

この記事でわかること

  • 多摩キャンパス周辺の家賃は4.5万〜6万円。茗荷谷周辺は7.5万〜9.5万円で月3万円の差
  • 多摩の月間生活費は10万〜13万円。茗荷谷は13万〜16万円
  • 多摩は家賃が安い代わりに、車がないと不便な場面が出てくる
  • 仕送り平均7.2万円+バイト4万円=月11万円なら、多摩は余裕・茗荷谷はカツカツ
  • 法学部以外で都心暮らしを選ぶと、通学時間と交通費が大きな負担になる

中央大学のキャンパス配置

キャンパス所在地最寄り駅主な学部
多摩キャンパス八王子市東中野多摩モノレール「中央大学・明星大学駅」直結経済・商・文・総合政策・国際経営・理工系3学部
茗荷谷キャンパス文京区大塚丸ノ内線「茗荷谷駅」徒歩1分法学部(2023年移転)
後楽園キャンパス文京区春日丸ノ内線「後楽園駅」徒歩5分大学院(理工系)等

法学部は2023年4月に45年ぶりに都心へ戻りました。1年生から4年生まで茗荷谷キャンパスに通います。それ以外の学部は多摩キャンパスで4年間を過ごします。


【多摩キャンパス編】月間生活費の全体像

多摩キャンパス周辺で一人暮らしした場合の月間生活費です。

費目月額の目安備考
家賃(管理費込み)4.5万〜6万円モノレール沿線の1K
食費2万〜3.5万円学食が充実・まとめ買いは車orバスで
光熱費(電気・ガス・水道)0.8万〜1.2万円冬の暖房費がやや高め
通信費(スマホ+ネット)0.3万〜0.8万円格安SIMなら3,000円前後
交際費・娯楽0.8万〜1.5万円多摩は飲み代が安い
日用品・衣類0.5万〜0.8万円
教材費(月割り)0.3万〜0.5万円年間4万〜6万円を月割り
交通費0〜0.5万円モノレール定期 or 自転車

合計: 月10万〜13万円。都心の大学と比べると、月2万〜3万円安く暮らせます。

家賃 — 多摩は「広くて安い」が手に入る

多摩キャンパスの最寄りは多摩モノレール「中央大学・明星大学駅」で、キャンパスに直結しています。この駅周辺と、隣の「大塚・帝京大学駅」周辺が学生の住居エリアです。

ワンルーム・1Kの家賃は4.5万〜6万円が中心帯。都心で7万円出しても住めないような築浅の1K(25平米前後)が、多摩なら5.5万円で見つかることがある。部屋が広い分、友達を呼びやすいのも多摩エリアの利点です。

もう少し家賃を抑えるなら、京王線の聖蹟桜ヶ丘駅や高幡不動駅の周辺で3.5万〜5万円の物件があります。ただし、聖蹟桜ヶ丘からキャンパスまではバスで20分ほどかかる。高幡不動からはモノレールに乗り換えて15分。

多摩センター駅(京王線・小田急線・多摩モノレール)周辺は商業施設が充実していて、ワンルーム・1Kの家賃は5万〜6.5万円。モノレールで中央大学・明星大学駅まで10分。駅前にイオンシネマ、ベネッセのオフィスがあり、バイト先にも困りません。

食費 — 学食が強い、でも「買い物の不便さ」がある

多摩キャンパスの学食はメニューが豊富で、定食400〜550円、丼もの350〜500円。キャンパス内にコンビニ(ローソン)もあるので、平日の昼食は学食で済ませるのが最安ルートです。

自炊の材料調達がやや不便なのが多摩エリアの弱点。スーパーは多摩センター駅前のイトーヨーカドー、高幡不動のOKストアなどがありますが、キャンパス直近にはない。自転車がないとまとめ買いの荷物を運ぶのが大変で、結果として自炊頻度が落ちてコンビニ弁当やカップ麺に頼る生活になる学生もいます。

OKストア高幡不動店で週末にまとめ買いして、平日は作り置きを回す。このパターンが定着すれば月2万〜2.5万円で食費を回せます。自炊をせずにコンビニ+外食だと月3.5万〜4.5万円。

多摩センター周辺にはサイゼリヤ(ランチ500円〜)、ガスト、日高屋といったチェーン店が揃っていて、外食の単価は都心より安め。1食500〜800円で済みます。

交通費 — モノレールの定期代に注意

多摩モノレールは他の鉄道路線と比べて運賃が高い。多摩センター→中央大学・明星大学間の通学定期は1ヶ月5,700円。自転車通学が可能な距離(キャンパス周辺に住む場合)なら交通費ゼロにできます。

新宿や渋谷に出る場合、多摩モノレール+京王線で片道約500円、往復1,000円。月に4回都心に出ると4,000円。都心の大学に通う学生にはない出費です。

「車があると便利」問題

多摩キャンパス周辺は、率直に言って車がないと不便な場面があります。大型スーパーへの買い出し、友達の家への移動、休日の遠出。電車の本数が少ない深夜帯は特に。

ただし、車の維持費は月2万〜3万円(駐車場代8,000〜1.2万円+ガソリン代+保険)かかるため、学生で車を持つのは経済的にかなり厳しい。「自転車+たまにバス+友達の車に乗せてもらう」が現実的な移動手段です。

多摩の仕送りシミュレーション

仕送り7万円+バイト4万円=月11万円で試算します。

費目金額
家賃(モノレール沿線・築15年)5.2万円
食費(学食+週3自炊)2.5万円
光熱費1万円
通信費(格安SIMのみ)0.3万円
交際費1万円
日用品0.5万円
教材費(月割り)0.3万円
交通費0.2万円
合計11万円

残り: ゼロ。ギリギリで回る計算です。仕送り7万円+バイト5万円=月12万円あれば月1万円の余裕が生まれます。多摩エリアの家賃の安さが効いていて、「仕送り+バイト」の標準的な収入で生活が成り立つのは大きなメリットです。


【茗荷谷キャンパス編】月間生活費の全体像

法学部が通う茗荷谷キャンパス周辺で一人暮らしした場合の費用です。多摩とは別世界の金額感になります。

費目月額の目安備考
家賃(管理費込み)7.5万〜9.5万円文京区・豊島区の1K
食費2.5万〜4万円周辺の外食はやや高め
光熱費(電気・ガス・水道)0.8万〜1.2万円
通信費(スマホ+ネット)0.3万〜0.8万円
交際費・娯楽1万〜2万円池袋・後楽園が近い
日用品・衣類0.5万〜1万円
教材費(月割り)0.4万〜0.6万円法学部は教科書代が高い

合計: 月13万〜16万円。多摩キャンパス周辺と比べると月3万円ほど高い。

家賃 — 文京区の「落ち着きと家賃の高さ」

茗荷谷駅は丸ノ内線の駅で、池袋まで2駅、後楽園まで1駅。駅周辺は文京区の文教地区で、筑波大学附属やお茶の水女子大学も近い、落ち着いた街です。

茗荷谷駅周辺のワンルーム・1Kは7.5万〜9.5万円。文京区のど真ん中なので、多摩と同じ間取りでも家賃が3万円ほど高くなります。

家賃を抑えるなら、丸ノ内線で2駅先の新大塚(豊島区・7万〜8.5万円)や、有楽町線の護国寺(7万〜8万円)が候補。茗荷谷まで自転車で10分以内のエリアで探すと選択肢が広がります。

思い切って東京メトロ沿線を北に伸ばして、千川・要町(有楽町線で池袋から1〜2駅)まで出ると6万〜7.5万円。茗荷谷まで池袋乗り換えで20分ほど。

食費 — 茗荷谷は「静かだけど外食が限られる」

茗荷谷駅周辺は文教地区のため、飲食店の数は多くありません。駅前にマクドナルド、松屋、CoCo壱番がある程度。ランチの選択肢は狭く、800〜1,000円がボリュームゾーン。

茗荷谷キャンパス内の食堂は営業していますが、学食の規模は多摩キャンパスに比べると小さい。後楽園駅(徒歩15分)まで足を延ばすと東京ドームシティ周辺の飲食店が使えますが、毎日歩くには少し遠い。

スーパーは三徳茗荷谷店(駅徒歩3分)が日常の買い物に使えます。自炊頻度を上げやすい環境ではあるので、週3〜4回自炊できれば月2.5万〜3万円。外食多めだと月3.5万〜4万円。

教材費 — 法学部は教科書が多い

法学部は指定教科書の量が多い学部です。六法全書(最新版で3,000〜4,000円)に加え、基本書や判例集を半期で5〜10冊買うことになります。1冊2,500〜5,000円で、年間の教材費は5万〜8万円。月割りで4,000〜6,500円。

先輩から譲ってもらう、生協の古本市で買うなどの方法で半額近くに抑えることもできますが、法学部は改訂版が頻繁に出るため、最新版が必要な科目も多い。

茗荷谷の仕送りシミュレーション

仕送り8万円+バイト6万円=月14万円で試算します。

費目金額
家賃(新大塚・築20年)7.5万円
食費(自炊中心+学食)2.8万円
光熱費1万円
通信費(格安SIMのみ)0.3万円
交際費1.2万円
日用品0.6万円
教材費(月割り)0.5万円
合計13.9万円

残り: 1,000円。ほぼトントン。茗荷谷周辺に住む場合は、仕送り+バイトで月14万円以上の収入がないと厳しい。月15万円あれば交際費やサークル活動に回す余裕が出てきます。


多摩 vs 茗荷谷 — 4年間の総コスト比較

同じ中央大学でも、4年間の生活費はキャンパスによって大きく違います。

項目多摩(月11万円)茗荷谷(月14万円)
4年間の生活費528万円672万円
差額+144万円

月3万円の差が4年間で144万円。この差のほとんどは家賃の違いで説明がつきます。

多摩キャンパスの「家賃が安い」というメリットは、4年間のトータルで見ると非常に大きい。一方で、茗荷谷は都心アクセスの良さ、法曹界を目指す学生向けの環境(法律事務所でのインターン、裁判所傍聴など)が揃っている。生活費の差をどう評価するかは、何を大学生活に求めるかによって変わります。

共通の節約ポイント

どちらのキャンパスでも効く節約の基本は同じです。

家賃は入居後に変えられないので、部屋探しの段階で「収入の40%以下」に収める。月11万円の収入なら家賃4.4万円以下(多摩なら可能)、月14万円なら5.6万円以下が目安です。

食費は「毎日完璧な自炊」ではなく「週末にまとめて作り置き」で十分。カレー・味噌汁・肉野菜炒めの3品を日曜に作っておけば、平日3日分の夕飯が片付きます。

通信費は格安SIMへの切り替えだけで年間4万〜6万円の差。中央大学のキャンパスWi-Fiを活用すれば、光回線なしでも生活できるケースがほとんどです。

多摩キャンパスに通う学生で自転車通学が可能なら、モノレール定期代(年間約7万円)が浮きます。キャンパス周辺に住む最大のメリットの一つです。


数値の参照元

  • 仕送り額・アルバイト収入・下宿生の生活費平均: 全国大学生活協同組合連合会「第60回学生生活実態調査」(2024年実施・2025年2月公表)をもとに編集部が整理
  • エリア別家賃相場(多摩モノレール沿線・多摩センター・茗荷谷・新大塚・護国寺): SUUMO・HOME’S掲載物件の検索結果(2026年4月閲覧)をもとに編集部が中央値・レンジを整理
  • 多摩モノレール定期代: 多摩都市モノレール株式会社公式サイト(2026年4月閲覧)
  • 光熱費の内訳: 総務省「家計調査」(2024年)単身世帯の水道光熱費データをもとに編集部が整理
  • 格安SIM料金: ahamo・LINEMO各社公式サイト掲載の月額料金(2026年4月閲覧)
  • 飲食店価格帯: Googleマップ・食べログ掲載情報および編集部による各エリアの飲食店価格帯調査(2026年4月時点)
  • 学食メニュー価格: 中央大学生活協同組合の公開メニュー情報(2026年4月閲覧)
  • 中央大学法学部茗荷谷移転: 中央大学公式サイト「法学部1〜4年生が2023年4月から茗荷谷キャンパスに移転」(2021年10月公表)
  • 教材費: 中央大学法学部シラバス・生協教科書販売データをもとに編集部が概算
  • 掲載数値は参考値です。実際の生活費は居住エリア・生活スタイル・収入状況によって異なります