指定校推薦や総合型選抜で早稲田大学への合格が決まると、周囲がまだ受験勉強を続けている中で「部屋探し、もう始めた方がいいのかな」と迷う時期が訪れます。
早稲田大学は学部によって通うキャンパスが4つに分かれるため、部屋探しの前にまず「どこに通うのか」を確認しなければ始まりません。早稲田キャンパスと所沢キャンパスでは住むエリアがまったく異なります。通学先が確定したら、推薦合格者の強みである「2ヶ月のアドバンテージ」を活かして12月末から動き始めるのが理想です。
この記事でわかること
- 早稲田大学の4キャンパスと学部別の通学先
- 推薦合格の種類別スケジュール(指定校推薦・総合型選抜)
- 12月末〜1月に動くべき理由と高田馬場エリアの特徴
- 所沢キャンパスの場合のエリア選び
- 保護者と事前に詰めておくべきポイント
最初にやること — 自分が通うキャンパスを確認する
早稲田大学は学部によって4つのキャンパスに分かれています。住む場所を考える前に、自分が4年間(または最初の数年間)通うキャンパスがどこにあるのかを確認してください。
| キャンパス | 最寄り駅 | 所属学部 |
|---|---|---|
| 早稲田キャンパス | 東京メトロ東西線・早稲田駅(徒歩5分) | 政治経済学部、法学部、教育学部、商学部、社会科学部、国際教養学部 |
| 戸山キャンパス | 東京メトロ東西線・早稲田駅(徒歩3分) | 文化構想学部、文学部 |
| 西早稲田キャンパス | 東京メトロ副都心線・西早稲田駅(徒歩1分) | 基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部 |
| 所沢キャンパス | 西武池袋線・小手指駅からスクールバス(無料)約20分 | 人間科学部、スポーツ科学部 |
早稲田キャンパス・戸山キャンパスは早稲田駅徒歩3-5分、西早稲田キャンパスは副都心線西早稲田駅徒歩1分でいずれも新宿区内。キャンパス間の徒歩は早稲田-戸山が短く、西早稲田は東西線早稲田駅から徒歩約22分・副都心線西早稲田駅徒歩1分のため移動経路で時間が変わります(早稲田大学公式アクセス)。この3キャンパスに通う学部なら、高田馬場・早稲田・落合エリアが部屋探しの対象になります。
所沢キャンパスはまったく立地が異なり、埼玉県所沢市です。西武池袋線の小手指駅からスクールバスを利用するため、池袋〜所沢方面(練馬・ひばりヶ丘・小手指など)でエリアを探す形になります。「早稲田だから高田馬場」と思い込んで探し始めると、人間科学部やスポーツ科学部の場合は通学に片道1時間以上かかることになるので注意してください。
推薦合格のタイミングと部屋探しスケジュール
早稲田大学の推薦系入試は、種類によって合格が決まる時期が異なります。
指定校推薦の場合は11月上旬〜中旬に合格が内定するのが一般的です。面接を経て12月上旬に正式な合格通知が届くパターンが多い。一方、総合型選抜(旧AO入試)や地域探究・貢献入試(旧新思考入試)は、学部によって11月〜12月にかけて合格発表が行われます。
いずれの場合も、合格が決まってから一般入試の合格発表(2月下旬〜3月上旬・学部により異なる・早稲田公式2026年度要項)までに2〜3ヶ月以上の猶予があります。この「時間のアドバンテージ」が推薦合格者の最大の武器です。
11月〜12月前半 — 物件は探さない。条件を整理する
合格通知を受け取った直後にSUUMOやHOME’Sを開いても、来年3月入居の物件はまだほとんど掲載されていません。今住んでいる人の退去が決まるのは年末から1月にかけてなので、物件情報が揃うのはその後になります。
この時期にやるべきことは3つです。
1つ目は、通うキャンパスの確認(上の表を参照)。2つ目は、保護者と住居費の予算を話すこと。全国大学生活協同組合連合会の「第61回学生生活実態調査」(2025年調査・2026年2月公表)によると、下宿生の住居費平均は月55,452円ですが、東京23区内で早稲田大学の通学圏となると6万〜8万円台が現実的な線です。3つ目は、住みたいエリアの下調べ。Google マップで自宅からキャンパスまでの経路と所要時間を確認しておくだけで十分です。
12月末〜1月中旬 — 物件が出始める。ここが勝負どころ
年末から1月にかけて、3月退去予定の物件が不動産サイトに続々と掲載されます。推薦合格者にとって1月は最も条件の良い時期です。
理由は明快で、ライバルが少ない。一般入試の合格発表は2月上旬以降なので、1月時点で部屋を探しているのは推薦合格者か前年度から探している社会人くらい。高田馬場エリアの1R・1Kは毎年2月中旬から争奪戦になりますが、1月ならバストイレ別・2階以上・駅徒歩10分以内といった人気条件の物件がまだ残っています。
内見に時間をかけられるのも大きなメリットです。2〜3月は「今日見て今日決めないと他の人に取られる」スピード感が求められますが、1月なら1週間で3〜5件を比較する余裕があります。推薦合格後の部屋探しスケジュール全体もあわせて確認してください。
1月下旬〜2月上旬 — 内見・契約
気になる物件が見つかったら内見を予約します。「推薦で早稲田に合格して、4月から一人暮らしを始める」と不動産会社に伝えれば、この時期はまだ繁忙期前で丁寧に対応してもらえることが多い。
1月に契約しても、入居日(通常3月中旬〜下旬)から家賃が発生する契約がほとんどなので、「早く決めたら余分に家賃がかかる」わけではありません。
高田馬場エリア — 早稲田生の定番を推薦組が先に押さえる
早稲田キャンパス・戸山キャンパス・西早稲田キャンパスに通う学部なら、高田馬場が部屋探しの第一候補になります。JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線の3路線が使え、早稲田キャンパスまでは早稲田通りを歩いて15〜20分。自転車なら10分ほどです。
高田馬場は「生活がそのまま回る」学生街です。早稲田通り沿いには餃子の安亭やキッチンオトボケ(1973年創業の定食屋)など長年営業してきた店があり、少し離れた西早稲田駅近くにはタイ料理のメーヤウもあります。各店の最新メニュー・価格は公式情報で確認してください。帰り道のまいばすけっと高田馬場駅北店は24時まで営業しており、マルエツプチは24時間営業。サークルやバイトで帰りが遅くなっても買い物に困りません。
SUUMO掲載物件(2026年4月調査)によると、高田馬場駅徒歩10分以内の1R家賃は6.5万〜8万円、1Kなら7.5万〜9万円。7.5万円の1Kで6畳の居室にミニキッチンとユニットバス、小さなクローゼット——机とベッドを置くと残りは1畳分くらいの広さになります。築20〜30年の物件なら同条件で1〜1.5万円ほど安くなるので、内装リフォーム済みの築古物件は狙い目です。
推薦合格者が1月に動けば、この高田馬場エリアの好条件物件を一般入試組より先に選べます。2月中旬以降は早稲田だけでなく他大学の合格者も動き始めるため、高田馬場駅周辺の物件は一気に競争が激しくなります。
早稲田大学のエリア比較(高田馬場・早稲田・落合)で、3エリアの家賃や生活環境を比較しています。
早稲田駅直近・落合エリアという選択肢
高田馬場以外にも候補はあります。
早稲田駅直近は大学まで徒歩5分で通えるため、朝が苦手な人には強い味方です。ただし1Rで8万〜10万円と家賃が高く、深夜営業の飲食店やスーパーは限られます。早稲田通り沿いのForuCafeやグッドモーニングカフェ早稲田は高田馬場にはないタイプの落ち着いた店ですが、「500円で腹いっぱい」の選択肢は少なめ。食費を抑えるなら自炊中心の生活になります。
家賃を抑えたい場合は、東西線で1駅の落合も検討してみてください。1Rで5.5万〜7万円と高田馬場より1〜1.5万円安く、年間で12〜18万円の差になります。静かな住宅街で夜の騒がしさがないぶん、飲食店は少なく自炊が基本です。
所沢キャンパスの場合 — エリア選びが根本から変わる
人間科学部またはスポーツ科学部に合格した場合は、所沢キャンパスへの通学を前提にエリアを選ぶ必要があります。
所沢キャンパスは西武池袋線の小手指駅からスクールバス(無料)で約20分(早稲田公式アクセス)。池袋から小手指まで急行で約40分かかるため、高田馬場に住むと通学に1時間以上かかります。小手指・所沢・ひばりヶ丘あたりが現実的な候補で、このエリアなら1Rで4万〜6万円台と家賃もかなり抑えられます。
「早稲田大学だから新宿区周辺に住む」という先入観を持たず、自分のキャンパスに合ったエリアを選ぶのが最も大切なポイントです。
保護者と事前に詰めておくこと
部屋探しで立ち止まる原因の多くは「親との合意形成」の遅れにあります。推薦合格から12月末までの1〜2ヶ月は、物件は出ていなくても話し合いはできる期間です。
月々の住居費の上限を決めておくこと。「家賃7万円」と「管理費込み7万円」は意味が異なります。高田馬場エリアの管理費は3,000〜8,000円が一般的なので、管理費を含めた総額で合意しておくのが確実です。
初期費用の総額も把握しておく必要があります。敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・火災保険料を合計すると、家賃の4〜5ヶ月分が目安。家賃7万円の物件なら28万〜35万円になります。仲介手数料が安い不動産会社を事前に調べておくと、初期費用を5万〜10万円ほど圧縮できる場合があります。
推薦合格者のスケジュールまとめ
| 時期 | やること |
|---|---|
| 11月(合格直後) | 通うキャンパスを確認。高田馬場エリアか所沢エリアかで方向が分かれる |
| 12月前半 | 保護者と予算・エリアを話し合う。Google マップで通学ルートを確認 |
| 12月末〜1月上旬 | SUUMO・HOME’Sで物件検索を開始。条件に合う物件をリストアップ |
| 1月中旬 | 不動産会社に連絡、内見の予約。3〜5件を比較する |
| 1月下旬〜2月上旬 | 物件を決めて契約。入居日は3月中旬〜下旬に設定 |
| 2月 | 引越し業者の見積もり・予約。家具家電のリストアップ |
| 3月上旬〜中旬 | 家具家電の購入・配送手配 |
| 3月中旬〜下旬 | 引越し。電気・ガス・水道の開通手続き |
一般入試組がこのスケジュールを2月中旬からの約6週間で駆け抜けるのに対して、推薦合格者は約4ヶ月のスパンで動けます。この時間の差は物件の選択肢にも引越し費用にも直結します。
早稲田大学の推薦で合格した方は、まず通うキャンパスを確かめて、12月末から部屋探しを始めてください。高田馬場の好物件は1月中が狙い目です。引越し全体の費用と準備の流れもあわせて確認しておくと、予算の見通しが立ちやすくなります。
数値の参照元
- 住居費の平均(下宿生月55,452円): 全国大学生活協同組合連合会「第61回学生生活実態調査」(2025年調査・2026年2月公表)をもとに編集部が整理
- 高田馬場・早稲田エリアの家賃帯(1R・1K): SUUMO掲載物件の検索結果(2026年4月閲覧)をもとに編集部が整理
- 初期費用の構成(敷金・礼金・仲介手数料等): 宅地建物取引業法に定める費用項目および不動産業界の一般的な相場をもとに編集部が整理(2026年4月)
- キャンパス所在地・学部配置: 早稲田大学公式サイト「受験生応援サイト DISCOVER WASEDA」(2026年4月確認)
- 所沢キャンパスのアクセス: 早稲田大学公式サイト(2026年4月確認)
- 飲食店情報(メーヤウ・安亭・キッチンオトボケ等): Googleマップ掲載情報および編集部による現地調査(2026年4月)
- スーパーの営業時間: 各店舗のGoogleマップ掲載情報(2026年4月確認)
- 掲載数値は参考値です。実際の家賃・費用は物件の条件・エリア・時期によって異なります