明治大学に合格した人が最初にぶつかるのが「1〜2年は和泉、3年からは駿河台」という2キャンパス問題です。駿河台キャンパスの最寄りは御茶ノ水ですが、1〜2年の間は杉並区の和泉キャンパス(永福1-9-1)に毎日通うことになる。明大前駅は世田谷区松原側にあり、甲州街道を渡った先がキャンパス所在地の杉並区永福という構造です。

この記事でわかること

  • 和泉キャンパスまで徒歩5分
  • 京王線・井の頭線の2路線で新宿も渋谷も10分台
  • 家賃は御茶ノ水エリアより月2〜3万円安い
  • 駅前に学生向けの飲食店が集まっている

駅前の第一印象

明大前駅の改札を出ると、目の前に「すずらん通り」が伸びています。低層の雑居ビルが隙間なく並び、1階に居酒屋やラーメン屋、2階に焼肉、3階に居酒屋——という具合にフロアごとに違う飲食店が入っている。看板の密度が高く、昼も夜も明大生が歩いている。

駅の北東側がこの「すずらん通り」を中心にした商業エリアで、南側に回ると一転して低層の住宅街が広がります。大学の正門は駅の南側にあるので、甲州街道の歩道橋を渡ってキャンパスに向かう。この歩道橋が毎日の通学路です。

御茶ノ水の「楽器屋と古書店と大学が混在する街」とは雰囲気がかなり違う。明大前は良くも悪くも「大学の正門前の商店街」そのもので、飾り気はないけれど学生の生活に必要なものが駅前に揃っています。

朝の通学

1限は9時開始。明大前に住んでいる場合、8時50分に部屋を出ても間に合います。

駅の南口を出て甲州街道の歩道橋を渡る。和泉キャンパスの正門が見えるまで徒歩5分もかからない。この距離は他のどのエリアからの通学とも比較にならないほど近い。朝の10分は大きい。

1限がない日は朝ゆっくり起きて、部屋で朝食を作る余裕がある。明大前駅周辺には松屋明大前店やマクドナルド明大前店もあるので、外で朝食を済ませることもできます。

昼: キャンパス内と駅前の使い分け

和泉キャンパスの学食「和泉の杜」は3フロア構成です。1階が定食・丼、2階が麺類(ラーメン・うどん・パスタ)、3階がカレー・ホットスナック・焼きたてパンとサラダバー。2023年にリニューアルしていて、設備はきれいです。学食だから400〜600円台が中心。毎日ここで食べている学生も多い。

駅前に出ると選択肢が変わります。

盛華らーめんは大盛り無料のラーメン屋で、昼時は明大生で席が埋まる。ボリュームで選ぶならここ。

春日亭は駅から1〜2分の油そば専門店。鳥豚油そばの特盛が890円。授業の合間に手早く食べたいときに向いています。

武蔵家明大前店は家系ラーメンで、レディースラーメンが500円(税込)。ライスも無料でつけられるので、コスパだけで言えばこの店が強い。

極味家明大前店は家系の中でも豚骨と醤油のバランスが特徴的で、替え玉をする学生が多い。

すずらん通りをさらに歩くと居酒屋やチェーン系の飲食店が続く。ランチ営業をしている居酒屋も多く、500〜800円台で腹を満たせます。

空きコマの居場所

3限と5限の間が空いている日、キャンパスに残るか駅前に出るかで過ごし方が分かれます。

キャンパス内なら和泉図書館。蔵書数は約39.6万冊(明治大学図書館2024年度年次報告書)で、自習スペースも広い。試験前でなければ席にはだいたい空きがある。キャンパス構内にはコンビニの「明大マート」と三省堂書店もあるので、飲み物やノートの補充は外に出なくても済みます。

駅前に出てカフェで勉強するなら、スターバックス明大前店は1階の窓際カウンターに電源があり、2階はテーブル席。課題をやっている学生が多いので、パソコンを広げていても違和感はありません。

かつてフレンテ明大前内にあったWIRED CAFE フレンテ明大前店は2026年2月15日に閉店しました。現在の作業向けカフェ需要はスターバックス明大前店や駅周辺の他店で受け持つ形になっています。

夕方〜夜: 帰り道の買い物

授業が終わって駅前に戻る。自炊派の買い物動線はシンプルです。

まいばすけっと明大前店(世田谷区松原2-17-33新光ビル)は駅から徒歩4分、営業時間は8:00〜深夜0:00。牛乳・卵・野菜・肉の基本的な食材はここで揃う。小型店舗なので品数は限られるけれど、「今日の夕飯の材料を買って帰る」には十分です。

もう少し品揃えが欲しいときは、まいばすけっと松原2丁目店(明大前駅徒歩3分、7:00〜深夜0:00)も使える。さらに駅直結のフレンテ明大前内には京王ストアエクスプレス明大前店(10:00〜24:00)があり、帰り道に駅構内で食材を拾える点では最短動線です。どちらも小型スーパーなので、週末にまとめ買いしたい場合は京王線で1駅の下高井戸方面にあるスーパーか、新宿・渋谷まで出ることになります。

外食で夕飯を済ませる日は、すずらん通りの飲食店を使う。ラーメンなら700〜900円台。居酒屋のランチメニューが夜もやっている店もある。サークルの打ち上げや友達との飲み会もすずらん通り周辺で完結します。チェーン系の格安居酒屋が多く、飲み放題コースで3,000円前後。

休日の過ごし方

土曜の午前中は部屋でゆっくり——大学生の休日はだいたいこうなります。

課題をやる日は、和泉図書館に行くか、スターバックス明大前店で作業する。キャンパスは休日でも構内を自由に歩けるので、緑の多い構内をベンチで休憩しながら過ごすこともできます。和泉キャンパスは構内に大きな木が多く、木陰が気持ちいい場所です。

散歩に出るなら、玉川上水公園が駅から徒歩4分。江戸時代から流れていた玉川上水の暗渠(あんきょ)の上に作られた細長い公園で、約2km続いている。水車のモニュメントがあったり、桜の木が並んでいたりして、ぶらぶら歩くにはちょうどいい距離です。

もう少し足を伸ばすなら、羽根木公園。小田急線の梅ヶ丘駅が最寄りで、明大前からは自転車で10分ほど。約670本の梅の木がある梅林が有名で、2月の「せたがや梅まつり」の時期は特に見応えがある。梅の季節でなくても、芝生広場やプレーパークがあって休日にのんびりするのに向いている公園です。

都心に出るなら、明大前は電車のアクセスが強い。京王線で新宿まで約10分、井の頭線で渋谷まで約11分、下北沢までは3分。吉祥寺にも井の頭線1本で15分。新宿にも渋谷にも下北沢にも吉祥寺にも電車1本で出られるという交通の良さは、明大前に住む最大のメリットのひとつです。

治安: 住宅街の安心感

世田谷区の刑法犯認知件数は年間約4,000件(令和6年)で、件数だけ見ると23区内で上位に入ります。ただし世田谷区は23区最多の人口(約92万人)を抱えているため、人口1,000人あたりの犯罪発生率に換算すると0.39%台で23区中4位の低さ。文京区・杉並区・練馬区に次いで犯罪発生率が低いエリアです。

明大前駅周辺(世田谷区松原)の町丁別犯罪件数を見ると、犯罪発生件数は少なく、駅のある地域は23区77地域の中でも事件がやや少ないエリアに分類されています。駅前のすずらん通りでは自転車盗が発生しやすいものの、凶悪犯や粗暴犯の発生はまれです。

駅の北側(すずらん通り周辺)は飲食店が密集していて、金曜の夜はサークルの打ち上げ帰りの学生が歩いている。ただ高田馬場のさかえ通りほどの喧騒ではなく、23時ごろには人通りが落ち着きます。

南側(和泉キャンパス方面)は住宅街で、甲州街道の歩道橋を渡った先は夜でも静か。街灯が等間隔に並んでいて、帰宅ルートとしては安心感がある道です。ただし、すずらん通りから1本裏に入ると道幅が狭く暗い場所もあるので、夜は大通りや商店街を経由して歩くのが無難です。

家賃と部屋のイメージ

明大前駅周辺の1Rは5.5〜8万円、1Kは6.5〜9.5万円が相場です(SUUMO・HOME’S掲載物件、2026年4月時点を参考)。

御茶ノ水の1R(7〜11万円)と比べると月2〜3万円安い。4年間のうち2年間を明大前で過ごして3年から御茶ノ水方面に引っ越す学生が多いですが、和泉キャンパス在学中の2年間だけで考えても、月2万円の差は年間24万円。2年で48万円。この金額は無視できません。

7万円の1Kだと、駅から徒歩5〜10分、築10〜20年、6畳+ミニキッチン+バストイレ別の物件が見つかる。駅の南側(和泉キャンパス方面)は住宅街で静かだけれど物件数が少なく、北側(すずらん通り方面)は飲食店が近い反面、夜の音が気になるかもしれません。

さらに家賃を抑えたいなら、大原エリア(明大前駅の京王線で1駅隣の代田橋方面)に5万円台の物件が出ることもある。代田橋から和泉キャンパスまでは自転車で7〜8分。通学圏内です。

3年からの問題

明大前に住む場合、避けて通れないのが「3年からどうするか」という問題です。

明治大学は3年から駿河台キャンパス(御茶ノ水)がメインになる学部が多い。明大前から御茶ノ水まではそのまま住み続けても京王線→JR中央線で約20分。通えなくはない距離です。

ただし、1〜2年の「徒歩5分で教室に着く」生活に慣れてしまうと、片道20分の通学が遠く感じる。そのため、3年で御茶ノ水方面に引っ越すか、明大前にそのまま残るかで悩む学生が出てきます。

明大前に残るメリットは「家賃が安い」「住み慣れた街から動かなくていい」「新宿・渋谷に出やすい」こと。引っ越すメリットは「キャンパスまで徒歩になる」「神保町の文化的環境に浸れる」こと。どちらが正解ということはなく、自分の優先順位で決めるしかありません。

このエリアが向いている人

明大前は「和泉キャンパスに毎日歩いて通いたい」という1〜2年生にとって、最も合理的な選択肢です。

徒歩5分の通学、駅前の飲食店、新宿・渋谷へのアクセス。学生生活に必要な要素が過不足なく揃っている。御茶ノ水に比べて華やかさはないけれど、毎日の暮らしを回すのに不便はありません。

「住む場所にお金をかけるより、遊びや食事にお金を使いたい」——そういう考え方の学生に明大前は特に向いている街です。


参照元・注記

  • 治安データ: 警視庁「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」(令和6年)をもとに編集部が整理
  • 世田谷区の刑法犯認知件数・犯罪発生率: 警視庁「東京の犯罪(令和6年版)」をもとに編集部が整理
  • 家賃相場: SUUMO・HOME’S掲載物件(2026年4月閲覧)をもとに編集部が整理
  • 飲食店の価格帯・営業情報: Googleマップ・食べログ・Rettyの掲載情報(2026年4月閲覧)をもとに編集部が整理
  • スーパーの営業時間: 各店舗の公式サイト・Googleマップ掲載情報(2026年4月時点)
  • 交通アクセス: 京王電鉄の路線情報(2026年4月時点)
  • 和泉キャンパス情報: 明治大学公式サイト(2026年4月閲覧)
  • 公園情報: 世田谷区公式サイト・新宿区観光情報サイト(2026年4月閲覧)
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